2011年3月11日の東日本大震災は死者1万4千余人、行方不明者1万1千余人、また避難者13万余名(2011年4月26日現在)と戦後の自然災害としては最大の、また津波だけに限って言えば明治以降最大の被害をもたらしました。また、この地震・津波に伴って起きた福島第一原子力発電所の事故も、これまでの原子力発電所に関わる事故として、1986年のチェルノブイリ原発事故に匹敵するレベル7の事故として判定されただけではなく、なお、まだ予断を許さない状況にあります。

今回の災害は、高度に科学技術が発展した、「文明国」に起きたものとして、近代以降人類が追い求めきた人間社会と自然の関係を根本から問い直すものとして、また人間社会と科学技術のあり方を根本から問い直すものとして、さらには人間が追い求めてきた「豊かさ」の質を問い直すものとして、日本のみならず、世界的にも文明史的転換をもたらすであろうといわれております。これから、数十年から100年にわたって、この「3.11」あるいは「FUKUSHIMA DAIICHI」は記憶され、語り継がれることでしょう。これからの人間社会はこれまでとは大きく異なる新しいパラダイムを構築することが求められています。

このような、意味を持つ出来事に対して、日本の学生が世界の人とおなじように、インターネットやテレビ画面で間接的に体験するのではなく、直接被災地に出かけて、自分の眼で被災状況を見、自分の耳で被災者の声を聞き、自分の肌で被災地の風を感じることは、大学の学びの上で、また将来世界で活躍する人材に育っていく上で大きな意味を持つものであると思います。また、それだけではなく、これから私たち自身も経験することになるであろう、首都直下型地震や東南海地震に対する「防災」、「減災」への取り組みの上でも大きな意味をもつことになると思います。その意味で、学生達の被災地への派遣は狭義の「ボランティア活動」に留まらず、教育活動の一環、本学のコンセプトである「成長支援」の一環でもあります。もちろん、第一義的には、被災地の救援、被災地の復旧・復興活動にとっても大きな意味をもつであろうことは言うまでもありません。
こうした、観点から学長として、2011年4月5日付けの文書で全教育職員に対して、ボランティアに行く学生に対して、授業の格別な配慮をお願いしました。また、石積勝副学長、勇事務局次長をトップとする「東日本大震災に係るボランティア支援チーム」を設置、そして18日にこの「東日本大震災被災地支援室」を立ち上げました。この支援室が数百人規模の学生を被災地に送り出し、被災地の復興と学生の成長支援に大きな役割を果すことを期待しています。

※被災地支援室開設当時のまま掲載しています。

中島 三千男 (前学長・外国語学部名誉教授)

[東日本大震災被災地支援室の機能]

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