2012.11.12
夏休み中の参加者が200人を超えたボランティア駅伝。2012年9月15日、16日の遠野まつりへの参加は、その区切りにふさわしい一大イベントとなりました。
遠野まつりは、毎年9月の第3土曜・日曜に行われる、遠野市で一番のお祭り。しし踊りや神楽、南部ばやしなど、遠野の郷土芸能の団体が一堂に集まり、大通りや特設会場で披露します。
昨年に引き続き、ボランティア駅伝で自治会館を宿舎として利用しているご縁から、遠野市六区の「仲町南部ばやし」に参加させていただきました。今回参加したのは111便のメンバー。「今年はもっとコラボレーションしようよ!」と区長さんから声がかかり、さらに多くの神大生が、踊り子や囃子方(大鼓と小鼓)に加わることになったのです。
「昨夜、教えてもらって必死で覚えました」と、直前まで復習する踊り子さんや、大勢の見物客を前に「緊張してきたー」と顔がこわばる囃子方君。揃いの着物や法被を着せてもらっての、ハレの舞台。町の盛り上がりもあちこちから伝わってきて、普段味わうことのないドキドキ感に包まれています。
土日とも天気は良好。青い空に色鮮やかな衣装が映えています。通りや舞台で南部ばやしを披露するたびに、区長さんが神大のボランティア活動について紹介してくださり、観客から温かい拍手が送られます。土曜日は夜の部もあり、2日間、ほぼ出ずっぱり。それでもみんな、きりっと集中した良い表情を見せていました。
日曜日の夜は打ち上げに参加し、町の方たちと最後の交流を楽しみました。別グループでボランティアを行ってきた神大メンバーも合流し、OBである本田市長も参加されての大盛り上がりとなりました。
今年は参加者も含め約3万5000人が訪れたそうです。これほど大規模で伝統あるお祭りに、地元の方と一緒に参加できるのはとても貴重な機会。その背景には今まで継続してきたボランティア駅伝の流れがあり、常に優しく迎え入れてくださる遠野の人々の温かさがあります。こうして遠野と神大の距離は、月日を重ねるごとに縮まっているのです。
キャンパスを超えた新しい出会いや発見があるのも、ボランティア駅伝の醍醐味。秋以降も参加者が、途切れることなく襷をつないでくれることを願います。
(文・写真 被災地支援室 安川朝子)
遠野の南部ばやしは、優雅な舞が特徴。祇園祭りの囃子を模し、地方色を採り入れたのが始まりとされています。神大生も地元の方の計らいで、神大幟を立てて町を練り歩くことができました。
南部ばやしのほか、ささら踊りやしし踊りなど、郷土芸能の団体が約60集まりました。